ポテトチップスで文化財保護 京都府と湖池屋が協定 南丹産ユズ味、全国販売

連携協定を結んだ京都府の西脇知事(右)と湖池屋の佐藤社長=府庁

 京都府とスナック菓子メーカーの湖池屋(東京都)はこのほど、地域活性化に向けた包括連携協定を締結した。連携の第1弾として、南丹市産ユズを使ったポテトチップスを開発し、同日から全国で販売を開始した。1袋売れるごとに1円が府に寄付されるという。

 同社は1986年に南丹市で工場を稼働させた。連携協定は「地元に貢献したい」との同社の意向を受け、市の仲介で実現した。協定には、府内産の農産物を使った商品を開発することで1次産業の振興を図ることや、賞味期限前の在庫品のフードバンク提供などが盛り込まれている。

 第1弾商品は南丹市園部町産のユズに、京都市右京区の薬味製造販売「かみ舎楽」の七味を使ったポテトチップス(53グラム入り、参考小売価格160円前後)。寄付金は府内の文化財保護などに活用される。府庁で行われた締結式の後、試食した西脇隆俊知事は「ユズと七味のコラボがいい。文化と食をつなぐ象徴のような商品だ」と述べ、湖池屋の佐藤章社長は「フルーティな中にもさっぱりとした味に仕上がった。何とか京都のお役に立ちたい」と話した。

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