「悪いジョーク、悪い映画」悪夢の敗退…アメリカ女子代表MFラピノーがラストW杯を終え語る「世界を永遠に変えるようなことができたことが最も重要」

[写真:Getty Images]

アメリカ女子代表のMFミーガン・ラピノーが、キャリア最後のワールドカップ(W杯)を終えてコメントした。

【動画】ラピノー最後のW杯は大きなPK失敗に終わる…

オーストラリア&ニュージーランド女子W杯のラウンド16で、スウェーデン女子代表と対戦したアメリカ。大会3連覇を目指して臨んだ中、苦しい戦いが待っていた。

東京オリンピックで銀メダルに輝いたスウェーデンとの対戦は拮抗した展開に。互いに決定機を生かすことができず、ゴールレスのまま120分間が終了。PK戦に委ねられることとなった。

しかし、このPK戦でも波乱が。互いに2人目まで成功すると、アメリカの3人目が成功したのに対し、スウェーデンは3人目が失敗する。

そして迎えた4人目はラピノー。しかし、これを失敗するが、スウェーデンの4人目をGKアリッサ・ネイハーがセーブする。

しかし、アメリカは5人目が失敗すると、スウェーデンが成功してサドンデスに。6人目にはGKネイハーがキッカーを務め成功するが、7人目が失敗。スウェーデンの7人目はGKネイハーがビッグセーブを見せたと思われたが、クロスバーに当たったボールはゴールライン・テクノロジーによりラインを越えていたと判定。PK戦の末にアメリカは敗退となった。

女子W杯史上、ベスト16という最悪の結果に終わったアメリカ。今シーズン限りで現役引退を表明していたラピノーにとっては、これが最後のW杯での試合となり、敗退という厳しい結果に終わってしまった。

試合後には涙も流してラピノーは、メディアの取材に応じ、敗戦を受け入れ難いとしながらも、ここまでプレーできて良かったと振り返った。

「私たちは本当に良いプレーをしたと思う。とても楽しかったし、こうしてプレーできたことが嬉しい」

「でも、これは悪いジョーク、悪い映画のように思える。PKを外してしまった」

「アリッサ(・ネイハー/GK)は素晴らしかった。彼女は私たちを生かしてくれていたし、自分でもPKを決めた(6人目のキッカー)」

「それは残酷かもしれないけど、私たちの日ではなかったということ。でも、今でも感謝しているし、幸せに感じている」

また、これが最後のW杯になったことについても言及。アメリカを代表してプレーできたことも嬉しかったとしながら、男女の賃金を平等にすることを求めるために動き、それが認められたことが何よりも重要だったと振り返った。

「もう終わりだということはわかっているし、悲しいけど、この国にとって、このチームでプレーできたことはとても光栄なこと。2019年のW杯決勝の後、みんなが同一賃金を求めて声をあげたのを覚えている」

「もちろん、戦ってきた大会、優勝した大会もあるけど、自分たちの才能を活かし、世界を永遠に変えるようなことができたということを知ること、それが私にとって最も重要なことだった」

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