花巻市の富士大の学生寮に、産官学が連携し、木質チップボイラーが設置された。給湯の熱源を石油やガスから、周囲に豊富な森林由来の木質バイオマスに置き換えた。同大経済学部の遠藤元治教授(73)は「地域内の豊かな森林資源を持続的に循環させる仕組みをつくりたい」と話す。
公園の倒木を引き取ったり、大学近隣の製材所から県産の木材を安価に入手したりし、構内で薄いチップにして燃やす。強豪の硬式野球部員が使う風呂の湯を日々沸かしている。冬には寮の床暖房にも使用される予定だ。
2019年夏にエネルギーの地産地消を目指し、地元で協議会を設立。富士大のコーディネートで行政や民間企業、森林組合がつながった。