奥能登観光、再生支援に5.5億円 観光庁、補助事業に採択

  ●施設改修や景観向上に

 奥能登2市2町が、コロナ禍で打撃を受けた観光地の再生を支援する国の補助事業に採択される見通しであることが7日、分かった。今年度から2年間で総額5億5千万円の補助を受けられる見通しで、各地域で施設改修や景観向上の取り組みに活用する。

 補助事業は、奥能登の2商工会議所と3商工会が共同で観光庁に申請した「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化事業」。宿泊施設の収益向上につながる大規模改修を行ったり、景観改善に向けて廃屋を撤去したりすると、1億円を上限に原則事業費の半額が補助される。

 奥能登では、宿泊施設や料理店、輪島塗工房など27事業者が対象となる見込みで、中でも輪島市中心部は「コアエリア」と呼ばれる重点地区に位置付けられ、約300メートルの町並みで輪島塗を生かした外観を整備する。他の施設も、日本海を見渡せるように客室を改修したり、黒を基調とした外観に統一したりする。

© 株式会社北國新聞社