佐世保市立学校の再編計画 一部見直し 組み合わせや通学区域変更 佐世保市議会

 少子化などに伴い、佐世保市立学校の再編を検討している市教委は7日の市議会文教厚生委員会協議会で、保護者らの意見を反映させた新たな計画案を示した。2031年度までの再編を目指す9地区25校のうち、5地区16校について統合する学校の組み合わせや通学区域を当初計画から変更した。
 市教委は20年度以降、学校やPTA役員、地域住民らと段階的に協議し、意見を反映させた。今後、新たな計画案を地元住民らに再度示し、最終的な合意を得たい考え。
 当初案で福石中は崎辺中と統合する計画だったが、通学距離が長くなることなどを理由に取りやめる。その上で福石小と統合して施設一体型義務教育学校とする。施設一体型義務教育学校を目指していた赤崎小と船越小、愛宕中は32年度以降に再編を先延ばし。実施時期は「保留」とし、長期的に検討していく。
 吉井南小と吉井北小、吉井中は当初案では施設分離型の義務教育学校を目指したが、当面は吉井南小と吉井北小の統合にとどめる。将来的に吉井中を含めた義務教育学校を検討する。宇久小、宇久中は施設一体型義務教育学校に変更。崎辺、南、山澄各地区で通学距離などを考慮して通学区域の変更を検討する。
 計画案に地域が合意したのは吉井、宮、西、鹿町各地区。市教委によると最短で25年度に新しい学校としてスタートする見込みという。
 再編を巡っては対象は51校あり、実施期間は22年度から31年度を「第1期」、32年度以降を「第2期」に分類。現在は「第1期」を対象に協議している。

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