認可申請と校舎建設に時間必要 旭学園、武雄アジア大の開学1年先延ばし発表

武雄アジア大学の開学目標時期を1年先延ばしして2026年4月とすることを発表する今村正治佐賀女子短大学長=佐賀市の佐賀女子短大

 学校法人旭学園(佐賀市)は7日、武雄市に開学を計画している四年制大学「武雄アジア大学」の開学目標時期を1年先延ばしすることを正式に発表した。理由として設置認可申請のための時間と校舎建設の工期を確保することを挙げた。来年10月、文部科学省に設置を申請し、2026年4月の開学を目指す。

 学園が運営する佐賀女子短大の今村正治学長が同学園で報道機関に発表した。これまで開学時期は「最短で25年4月」と説明し、今年10月の申請に向けて準備を進めていた。

 今村学長は大学設置の認可基準が厳格化され、入学希望者の長期的な動向や競合大学の定員充足状況と見通しなども求められるようになったことを挙げ、「あと数カ月で大学の必要性を合理的に説明するデータを取ることは厳しい。変更内容を分析してしっかり対応する時間が必要」とした。

 校舎建設については「年内着工、来年中の完工を計画していたが、ボーリング調査に想定以上の時間を要するため難しくなった」とし、「大学設置の確実性を増すために26年開学が妥当と判断した」と説明した。

 今村学長は「準備が万端にでき、学生募集や告知の期間も長くなりメリットも大きい。1年伸びた分、いい学校ができたと言われるようにしたい」と述べた。小松政・武雄市長は「認可申請を確実に行うことを前向きに受け止める。引き続き連携を密にして確実な準備を進めたい」というコメントを出した。(小野靖久)

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