ガソリン、富山183円20銭 3円80銭上昇

 経済産業省が9日発表した富山県内のレギュラーガソリン1リットル当たりの平均小売価格(7日時点)は、前週比3円80銭高の183円20銭となった。180円台は、2008(平成20)年8月以来で15年ぶり。物価高で家計が厳しい中、マイカー利用者が給油量を減らしたり、外出を控えるなどの影響が広がりそうだ。

 富山の値上がりは8週連続で、今回の価格は04年6月の調査開始から4番目の高値となる。これまでの最高価格は、リーマンショックの影響などから急騰した08年8月4日時点の186円60銭となっている。

 ガソリン価格の上昇は原油価格の高騰に加え、政府が価格抑制のための補助金を段階的に縮小していることが主な要因。

 富山県内で複数のガソリンスタンドを経営する会社の担当者は9日、ガソリン高について「既に満タンの給油を控える影響が出ている。さらに販売量が減りそうだ」と顔をしかめた。帰省客が多い旧盆前後など夏休みは給油が増える需要期でもあり、「買い控え」による経営への影響が大きいとした。

 同日、富山市内のスタンドで自家用車に給油した市内の70代無職男性は「180円と聞くと、随分高いなと感じる。車に乗らないようにしているが、もっと控えたい」と語った。

 レギュラー価格は全47都道府県で値上がりし、全国平均は前週比3円60銭高の180円30銭。ガソリン高で夏休みに車で旅行をする人が減り、富山の旅館・ホテルなど観光業界にも影響が及びそうだ。

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