大量訂正の教科書、26年度廃刊 東京書籍の新高等地図

 教科書最大手の東京書籍(東京)が発行した高校向け教科書「新高等地図」に約1200カ所の訂正が生じた問題で、同社は10日までに2026年度から廃刊すると発表した。同社は廃刊理由を「編集制作のリソースを小中学校向けの地図教科書に振り向ける」と説明した。

 問題となった教科書は、20年度の文部科学省の検定に合格し、22年度から使用が始まった。22年4月に高校教員から間違いを指摘され、同社が精査したところ、多くのミスが判明した。「西岸海洋性気候」を「西海岸性気候」と間違えたほか、地図上で「ドレーク海峡」と説明すべき場所を「マゼラン海峡」と誤記するなどした。

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