脳出血で利き手不自由な男性、おもちゃ自作 京都・上京で展示「夏休み工作の参考に」

体操選手のように人形が1回転するおもちゃを作った河合さん(京都市上京区)

 脳出血の後遺症で利き手の右手が不自由になり、左手で絵画制作などに挑んでいる河合誠治さん(79)=京都市上京区=が、自作のおもちゃを同区で展示している。「子どもたちの夏休みの工作の参考になれば」と話す。

 河合さんは3年かけて左手で涅槃(ねはん)図を描き上げるなど、趣味を生かした創作活動をしている。今回、左手一本で挑んだのは、終戦直後の幼少時代に遊んだおもちゃの再現。アイスキャンデーの棒で作る素朴な人形で、体操選手が鉄棒を回る様子に似ていることから「体操人形」と呼んでいたという。

 アイスキャンデーの棒で体操選手の体を作った後、拳に見立てた部分に穴を開けて糸を通し、2本の割り竹とつなぐ構造。割り竹を握ると人形が持ち上がって1回転する。

 1個作るのに丸1日かかるといい、20個を自身が経営する居酒屋「寿海」(上京区浄福寺通丸太町上ル)に並べた。開店前の午後2~5時なら誰でも見ることができる。設計図もあり、河合さんは「気軽に作ってみて」と話している。

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