【カンボジア】新政権の経済政策、中小企業振興を最重視[経済]

カンボジアのフン・マネット次期首相が率いる新政権は、中期的な経済政策として、業務多角化などを通じた中小企業の振興に重点を置く方針だ。中小企業への融資強化や競争力がある農産品生産の支援に取り組む。プノンペン・ポスト(電子版)が9日に伝えた。

財務経済省のヘム・バンディー長官は9日、アジア開発銀行(ADB)や世界銀行グループの国際金融公社(IFC)の関係者が参加した会議に出席。今月22日に始動する新政権の経済政策について、向こう5~10年間は中小企業の成長支援が最優先課題になると説明した。

具体的には、資金調達の難しさに直面している中小企業各社の資金繰りを改善する必要があると指摘。アジア開発銀など国際的な金融機関と中小企業の間を橋渡しする企業や団体の機能強化を検討していきたいと述べた。

さらに中小企業の業務多角化を推進するためには、国際的な競争力を持つ製品分野での企業育成が不可欠との見解を表明。農産品では、コメやゴム、マンゴー、ロンガン(竜眼)、水産品など特定の分野の振興に重点を置くとともに、これら製品を取り扱う中小企業の支援を強化する考えを示した。

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