猛暑にひやり、ゾンビの祭り 肝試しや怪談、山中温泉で「座縁日」開幕

ゾンビに扮して子どもを怖がらせる出演者=加賀市山中温泉

  ●16日まで

 加賀市山中温泉に夏本番を告げる祭り「座縁日(ざえんにち)」(北國新聞社後援)は10日、同温泉山中座広場で開幕した。連日の猛暑を恐怖感で吹き飛ばそうと、今年は「ゾンビ」をテーマにした肝試しや怪談会など背筋が寒くなるイベントを初めて企画。地元伝統の獅子舞や和太鼓の演舞、ダンスショーなど多彩な催しを繰り広げ、温泉街の中心部である湯の曲輪(がわ)に人を呼び込む。

  ●キッチンカーや演舞、催し多彩に

 座縁日は昨年、山中温泉観光協会が40年以上にわたり地域で親しまれた「ふるさと山中夏まつり」を一新し、初めて開催した。今年は来場者にいっときでも暑さを忘れてもらおうと、ゾンビのメークを施した出演者によるステージなど夜の催しを充実させた。

 初日の10日は山中座広場に県内各地から集まったキッチンカーが並び、観光客らが石川グルメを買い求めた。夜はゾンビに扮(ふん)したダンスユニットの踊りと生け花を組み合わせたショーが行われた。

 16日までの期間中、11、15日は温泉街を舞台にした肝試し「ゾンビナイトウオーク」、13日は怪談作家宇津呂鹿太郎(うつろしかたろう)さんを招いた怪談会を実施する。14日は派手な衣装を身にまとったドラァグクイーンによるスペシャルショーを行う。

 期間中は山中青年団の獅子舞の演舞、小松市の和太鼓チーム「OTOsound」の演奏が披露され、郷土芸能を紹介する。

 山中温泉観光協会の担当者は「大人も子どもも楽しめるイベントなので、山中温泉で夏の思い出を作ってほしい」と話した。

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