帰省ラッシュが本格化 コロナ5類移行後初のお盆

お盆の帰省ラッシュで混雑するJR新大阪駅の新幹線ホーム=11日午前

 新型コロナ感染症の5類移行後初めてのお盆を古里で過ごす人らの帰省ラッシュが11日、本格化した。鉄道や航空各社の予約状況はコロナ禍前の水準に迫る勢い。行楽地に向かう人も多く、駅や空港は混雑した。台風の接近を不安がる声も聞かれた。

 羽田空港の保安検査場には朝から列ができた。家族5人で山口県の妻の実家に帰省する千葉県習志野市の多田勇亮さんは「コロナ禍が落ち着き、親戚で集まれる。ただ、台風次第で帰りを早めるかもしれない」と話した。小学6年の次女は「おばあちゃんの唐揚げが食べたい」とにっこり。

 旅行で福岡県に行く栃木県足利市の女性会社員は「プロ野球観戦や食事が楽しみ」としつつ「天気がどうなるかな」と心配した。

 JR旅客6社によると、お盆期間(10~17日)の新幹線、在来線の指定席予約数は7月26日時点で2022年比1.5倍の270万席。コロナ禍前の18年比では92%となった。航空各社は8月3日にお盆期間(10~20日)の予約数を発表。国内線は22年比1.2倍の368万人で、国際線は2倍の55万6千人だった。

帰省ラッシュで混雑する羽田空港の国内線出発ロビー=11日午前
帰省ラッシュで渋滞する東名高速道路の下り線=11日午前9時54分、神奈川県厚木市(共同通信社ヘリから)

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