クルトワ長期離脱のR・マドリード、代役候補にデ・ヘア、ケパ、ナバスら

写真:代役候補として名前が挙がるデ・ヘア ©Getty Images

ラ・リーガ開幕を目前に控えたレアル・マドリードが悲劇に見舞われた。8月10日のトレーニング中に絶対的守護神のベルギー代表GKティボー・クルトワが左ヒザを負傷。クラブは同日、公式サイト上で「クルトワ選手の検査を行った結果、左ヒザ前十字靭帯断裂との診断が下された。同選手は数日中に手術を受ける予定」と発表し、守護神の長期離脱を報告した。

スペイン『アス』紙電子版によると、クルトワは同日のトレーニング終盤のゲーム中、比較的単純なボールを狙った際に発生した。ピッチに倒れ込んだクルトワは目に涙を浮かべながらピッチを後にし、すぐに検査を受けたが、最悪の結果を告げられることとなった。また、同メディアは「少なくとも9カ月間は離脱することになる」と報じており、2023-24シーズン中の復帰も難しい状況となっている。

レアル・マドリードのトップチームには、クルトワ以外にはウクライナ代表GKアンドリー・ルニンしかGKを登録していない。ルニンは昨シーズンのラ・リーガでわずか7試合の出場にとどまり、カルロ・アンチェロッティ監督の構想から外れているとも報じられているが、8月12日の開幕節アスレティック・ビルバオ戦はひとまず彼が先発することになる。

ただ、クラブは移籍市場で新しいGKの確保に向けて動き始めている。有力候補は今夏、マンチェスター・ユナイテッドを退団し、フリーエージェントになっているダビド・デ・ヘアだろう。代理人を務めるジョルジュ・メンデス氏はジョゼ・モウリーニョ監督やクリスティアーノ・ロナウドなどレアル・マドリードとも縁深い顧客を抱えているため、交渉もスムーズに進めることができる。

また、他のクラブからGKを獲得する場合、相手は守護神不在というレアル・マドリードの事情を知っているため、市場評価額に見合わない高額な移籍金を要求してくる可能性もある。フリーエージェントのデ・ヘアであれば本人と交渉するのみなので、獲得資金は抑えられるだろう。

開幕戦の相手であるアスレティック・ビルバオの守護神ウナイ・シモン、そしてチェルシーのケパ・アリサバラガもリストアップしている模様。ただ、シモンは契約解除条項なしの契約を結んでいるため、アスレティック・ビルバオが高額の移籍金をレアル・マドリードに要求する可能性がある。ケパについては1年間の期限付き移籍をチェルシーに打診する可能性があるという。チェルシーは先日、ブライトンからロベルト・サンチェスを補強しているため、ケパを手放すことにそれほど抵抗はないと見られる。

ヘタフェのダビド・ソリアはレアル・マドリード側が高く評価するGKだが、ヘタフェは契約解除料を1200万ユーロ(約19億870万円)に設定しており、レアル・マドリード側はこの金額に難色を示しているという。

その他、元レアル・マドリードで、現在はパリ・サンジェルマンで構想外になっているケイロル・ナバスや、セビージャからの移籍が噂されるヤシン・ボノなども獲得候補に挙がっているという。

守護神の長期離脱という不測の時代に陥ったレアル・マドリードはどのような決断を下すのか。

© 株式会社SPOTV JAPAN