台風6号 長崎で3人重軽傷 強風にあおられ転倒 10日には交通の乱れも

列車の運転見合わせを知らせる掲示板=JR長崎駅

 台風6号が9日夜から10日にかけて長崎県に最接近した影響で、県内は10日、交通の乱れが続いた。県災害警戒本部は、長崎市で強風にあおられ、転倒した3人が重軽傷を負ったと発表。市消防局などによると、80代男性は頭部打撲の重症、別の80代男性と70代女性は軽症だった。
 県災害警戒本部などによると、五島市で市道路肩ののり面約15メートルが崩落。長崎市池島町で浮桟橋2基をつなぐ橋が落ちかけた。同日午前4時時点で全21市町の避難所に最大2730人が身を寄せた。
 九州電力によると、同日午前6時時点で長崎、佐世保両市などで最大約5130戸が停電。交通の乱れも続き、海や空の便は午前中を中心に欠航した。JR九州によると、西九州新幹線は午前11時45分ごろから運転を再開。在来線は始発から終日運転を見合わせた。
 長崎地方気象台によると、雨が降り始めた7日正午から10日午前11時までの降水量は雲仙岳226.5ミリ、長崎市長浦岳206.5ミリ、大村186.5ミリ。最大瞬間風速は対馬市美津島35メートル、同市鰐浦34.5メートル、雲仙岳31メートルなど。台風6号は10日、対馬海峡を北上し、朝鮮半島に抜けた。

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