「油断」を狙う空き巣 お盆の外出時に注意点は?

お盆休みに遠出や外出をするという方も多いと思いますが、気を付けていただきたいのが空き巣です。去年、全国で発生した空き巣などの侵入窃盗は1万5692件発生し、このうち都内でも869件、報告されています。こうした侵入窃盗はゴールデンウィークがある5月やお盆がある8月など、外出の機会が多い時期に増加する傾向があります。ではどうしたら空き巣に狙われにくくなるのでしょうか?

モデルハウスを使って対策を教えてくれたのは、空き巣の被害者から聞き取り調査し、被害を防ぐ家づくりを研究する松本吉彦さんです。警察大学校で講師も務めています。

松本さん:「空き巣というのは結局人がいないところを狙ってきて、しかも油断している家を狙いたいんですよね」

空き巣の被害を招く油断。一つ目はわざわざシャッターを閉めなくても…という油断です。

松本さん:「シャッターがせっかくついているのに閉まっていなかった窓(を壊して侵入された)の被害ってすごい多いんですよね」

シャッターを閉めていると留守だと分かり、狙われやすくなるのではと思うかもしれませんが、空き巣のリスクが30分の1に減少したというデータがあるということです。さらに1階のシャッターを閉め、2階の照明をつけたままにしておくと、より狙われにくくなるそうです。

そして、続いて狙われるのは、この隙間くらいは大丈夫だろう…という油断です。

松本さん:「お子さんがこういう所に登って落ちないために10センチくらいで1回止まるんですが、実際にはストッパーを壊すともっと大きく開けられます」

松本さんによりますと、換気のため少しだけ開けておいた浴室の窓を壊して侵入されたケースも多数、確認されているということです。人間は、縦25センチ横40センチの隙間があれば通れると言われます。特に、窓の下にエアコンの室外機など足場になるものがある場合、窓を開けたまま外出しないことが大切です。

松本さん:「窓がちょっと開いているとか、シャッターが閉まっていないとかは、泥棒側から見ればそれはチャンスなんです。そういうチャンスをいかに与えないようにするかっていうのがすごく重要なポイントだと思います」

松本さんによりますと、空き巣はつかまりたくないため、入りやすく逃げやすい家を狙うそうです。

検挙された空き巣を対象にした調査結果では、侵入するのにどのくらいの時間がかかれば諦めるかという質問に、7割が「5分以内」と答えています。後付けの窓用の鍵やガラスに貼るフィルムも売っていますね。侵入に手間取らせることが大事なようです。

そして、もう一つ空き巣が嫌がるのが「人の目」です。空き巣が家のどこから侵入したかを比較したデータでは、都内は道路に面していない敷地の奥に集中しています。このため対策としては、簡単に裏側に回らせないために、仕切りを設置したり、自転車を置いておくだけでも効果があるということです。

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