配達の走行データで混雑回避 日本郵便、大阪万博を支援

日本郵便が検討する大阪万博でのデータ活用イメージ

 2025年大阪・関西万博の来場者が混雑を回避して会場に到着できるよう、日本郵便が配達時の走行データを万博の運営側に提供する方向で検討していることが12日、分かった。配達員が持つ端末から得たリアルタイムの渋滞や事故情報を反映させ、交通ルートを提案。スムーズに会場へ到着できる仕組みを構築し、万博を支援する。

 公共交通機関や人の流れの情報も組み合わせ、渋滞した場合は車を空きのある駐車場に止め、バスを薦めるといった提案を想定する。

 日本郵便は22年4月に二輪車の全配達員へスマートフォン配備(計約7万5千台)を完了し、スマホから集めた位置情報や運転速度などの記録を安全管理や業務効率化に役立てている。万博をてこに、こうしたビッグデータの外部への提供を新たなビジネスに育てていく方針だ。

 具体的には、事故や渋滞情報をデジタル地図に反映させ物流業者に役立ててもらうことを検討。また、配達頻度や現地状況から、空き家の可能性が高い物件を自治体に情報提供することも想定している。

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