イーグル2発の「61」“飛ばし屋有利”のコースで 神谷そらが急浮上

ヤマハの新1Wも好感触だ(撮影/高藪望)

◇国内女子◇NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 2日目(12日)◇軽井沢72G 北コース(長野)◇6702yd(パー72)◇晴れ(観衆3912人)

ムービングデーの2日目。飛ばし屋のルーキー神谷そらが74位から2位に浮上した。

インスタートの“裏街道”から、バーディは11番から7個奪った。そして、持ち前の飛距離を活かした。「記憶にない」という1ラウンドでイーグル2発。480ydの“サービスロング” 16番で、残り203ydから4Uでピン1.5mに2オンさせ、509ydの最終9番では2オンから14mのロングパットをねじ込んだ。

ノーボギーでマークしたツアー自己ベストの「61」は、20年大会の笹生優花ら3人が持っていた大会コース記録を2打更新するすさまじさ。「ちょっとよく分からない、不思議な感覚。プレーが終わってからすごいスコアが出たと気付いた」と笑った。

最終9番(パー5)では14mを沈めてイーグル締め(撮影/高藪望)

本大会の開催コースが軽井沢72G北コースになった1998年以降、古くは福嶋晃子が3勝、その後は成田美寿々、比嘉真美子、穴井詩、笹生、小祝さくら、岩井千怜ら…。歴代覇者に“飛ばし屋”に入る顔ぶれが目立つ。神谷も今季ドライビングディスタンスが平均258.53ydで1位。飛ばし屋に有利とみられる理由を、神谷なりに分析すると―。

「(フェアウェイに)あまりハザードがないイメージがある。ティショットで(バンカーを)越えてしまうか、届かないかのどちらか。逆に良い目印になる」。1Wのキャリーが250yd計算の神谷にとって、並の飛距離の選手が気にする“落とし所”にプレッシャーがない。パー3を除く14ホール全部で1Wを持ち、気持ちよく振っていける。

歴代覇者に飛ばし屋が名を連ねる大会でV争い(撮影/高藪望)

ことし4月「フジサンケイレディス」でのツアー初優勝後、14試合に出場してトップ10はV翌週の1回だけ、予選落ち8回と苦しんできた。「ショットとパットがかみ合わなくてもどかしい時間を過ごしていたけど、きょうがすごかったので、それはきのうまでですね」と笑顔が弾ける。

同週開催のメジャー「AIG女子オープン」(全英女子)では、同学年の川崎春花や櫻井心那が戦っている。「めちゃくちゃ意識している。常に先を行かれているので、私も追いかけたい」。闘争心むき出しで臨む最終日。「あしたも自分らしい攻めのゴルフができれば」と逆転Vをにらんだ。(長野県軽井沢町/内山孝志朗)

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