リンゴ農家で職員の副業OK 青森県板柳町

 リンゴの本格的な収穫シーズンを控え、青森県板柳町は14日、職員が副業として収穫作業などのアルバイトをできる体制をスタートさせたと発表した。人手不足や高齢化に悩む生産現場を応援するとともに、職員がリンゴ栽培への理解を深めることも目的としている。リンゴ農家などでの兼業を可能とする取り組みは、県内では弘前市や青森市で行われている。

 全ての職員が対象だが、農業関連の補助金事業を担当するなど利害関係がある場合は兼業できない。アルバイト先はリンゴ農家や農業法人で、町内、町外いずれでも構わない。副業の時間は(1)本業の勤務日は3時間以下(2)週8時間以下(3)月30時間以下-の条件を満たす必要がある。

 希望する職員は、1日農業バイトアプリ「daywork(デイワーク)」などで働き先を探し、許可願を提出する。町はリンゴ農家での兼業を可能とするための独自要領を策定、10日に職員などへ取り組みを周知した。

 板柳町は「りんごの里づくり」を掲げており、葛西健人町長は「弘前市が始めたのを見て、当町でもやるべきと考えていた。少しでも生産者の助けになればいい。職員も副業を通じて農家の方々とコミュニケーションを取り、現場を知ってもらいたい。それが本業のプラスになる」と語った。

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