県内、宿泊キャンセル続出 台風7号で「自然相手、仕方ない」

台風7号の接近に伴う特急運休の掲示に見入る利用客=富山駅

 台風7号の接近に伴い、富山県内では14日、旧盆の休暇を利用した行楽客やUターンする帰省客に影響が広がった。JR西日本は15日の北陸線などで特急の計画運休を決定し、富山駅などでは予定を切り上げ、切符を求める利用客が列をつくった。宿泊施設ではキャンセルの連絡が相次ぎ、従業員が対応に追われた。

 黒部市宇奈月温泉のホテル黒部では10日ごろから、キャンセルの連絡が入り、15日の宿泊者数は予定の約2割が減った。女将(おかみ)の中島ルミ子さん(52)は「自然相手のことだから仕方ない。関西方面からのお客様で帰ることができず、もう1泊される方もいるので、心を込めて営業したい」と話した。

 富山市のANAクラウンプラザホテル富山では、関西方面から数件の宿泊キャンセルが出た。担当者は15日は強風を警戒して飛ばされそうなものを屋内に入れるなど対応するとし「お客様の安全確保を最優先したい」と気を引き締めた。

 台風は15日の各種全国行事にも影響した。徳島市の「阿波おどり」実行委員会は屋内公演の中止を決定。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は終日休園とする。

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