クマに襲われ男性軽傷 富山市有峰

クマが登山者を襲った現場周辺=7月、富山市有峰(県森林政策課提供)

  ●県内人身被害、今年初

 12日午前6時ごろ、富山市有峰の折立登山口で、県外在住の30代男性登山者がクマに襲われ、軽傷を負った。富山県内でのクマによる人身被害は今年初めて。近くの折立キャンプ場を管理する北陸電力は同日、キャンプ場を当面閉鎖することを決めた。

 県によると、男性は2人で朝食を食べていたところ、左背後から襲われ、腰から臀部(でんぶ)にかけてかすり傷を負った。襲ったのは子グマを連れた成獣とみられる。男性は自分で消毒し、登山に向かったという。有峰林道の料金所職員が県に被害を通報した。

 現場は富山市中心部から30キロ以上離れた山間部。県は登山道の入口で、クマへの警戒を呼び掛けるチラシを配布した。

 富山市は今月2日から運用を始めた、無料通信アプリ「LINE(ライン)」の公式アカウントで被害情報を配信し、市民に注意を呼び掛けた。

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