お盆Uターン、「ぼんやり運転」に注意 県警「眠気感じたら休憩を」

帰省などで幹線道路の交通量が増える中、「ぼんやり運転」による交通事故が懸念されている=山形市・国道13号

 久しぶりに例年通りのお盆を迎え、多くの人が帰省した今年のお盆も15日からUターンが本格化する。暑さが厳しい中、懸念されるのが夏型の「ぼんやり運転」による交通事故だ。重大事故に発展する危険性もあり、県警によると、ぼんやり運転の交通事故は例年8月が最も多く、夏場は食後の時間帯に発生しやすい傾向にある。この時期、車で移動する人たちに県警は注意を呼びかけている。

 県警交通企画課によると、夏型の「ぼんやり運転」による事故は2018~22年は424件で、このうち8月が最多の53件に上る。7月も含めると、ぼんやり運転による正面衝突、単独事故は午後3時台や午後1時台、午前9時台に多く発生している。同課は「食後の時間は眠くなりやすく、事故の危険性が高まる傾向にある」と分析。この時期は連日の暑さで体力が奪われ、本人の自覚はなくても疲労が蓄積しているケースが多く「眠気や疲れを少しでも感じたら、すぐに休んでほしい」と同課の担当者は訴える。

 車の空調の使い方にも注意が必要だ。日本自動車連盟(JAF)山形支部によると、エアコンの内気循環機能が「ぼんやり」を誘発する危険性があるという。「長時間、内気循環のままにしておくと、乗っている人たちの呼気で車内の二酸化炭素濃度が上昇することがある。眠気などを引き起こす要因になる危険性がある」と指摘する。同支部の担当者は「時折、車内の空気を入れ換え、長距離運転の場合や疲れ、眠気を感じたら休憩しながら運転することが重要だ」と予防策を挙げている。

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