「ミス怖れずチャレンジを」 サッカー日本代表の森保監督 長崎・新上五島で実技指導

試合形式で森保監督(中央)の指導を受ける子どもたち=新上五島町、新魚目グラウンド

 長崎県新上五島町で11日、サッカー日本代表の森保一監督(54)=長崎市出身=が実技指導するサッカー教室とスポーツ講演会が開かれた。森保監督は小学生から高校生まで地元の計約100人に交じってプレーしながら「チャレンジして。ミスは怖くない」と声をかけた。
 町教委が子どもたちの基礎体力と競技力の向上、地域のスポーツ活動の振興を図る目的で開催した。新魚目グラウンドで開かれたサッカー教室は小学4年以下、同5~6年、中高生の3グループに分かれ、試合形式で練習した。
 森保監督は試合に参加してプレーしながら、ボールの取り方や出し方などをその場で教えた。「下向くな。すぐに動いて」「ボールを奪われたら次、次。切り替えを早く」と細かく指示を出した。強い気持ちを持つことも助言した。
 県立上五島高サッカー部キャプテンの川端愛翔(まなと)さんは「冷静な判断、パスの最適なルートを見つける重要性や、テクニックを具体的に学ぶことができた」と喜んでいた。
 スポーツ講演会は有川郷の鯨賓館ホールで開かれ、約300人が聴講。森保監督は「サッカー教室でも呼びかけたが『チャレンジして。ミスは怖くない』と伝えたい。保護者や指導者は温かく見守りながら、ときに厳しく育てていってほしい」とエールを送った。
 有川郷の県職員、平井太郎さん(49)は「森保監督の出身中(長崎市立深堀中)の隣、土井首中出身なので身近に感じる。『親は子どもに天井を作らずに後押しを』という言葉が響いた」と感銘を受けた様子だった。

講演する森保監督=新上五島町、鯨賓館ホール

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