【シンガポール】7月の民間住宅販売、20カ月ぶり高水準[建設]

シンガポール都市再開発庁(URA)が発表した2023年7月の新築民間住宅の販売戸数は、前月比5.1倍の1,412戸だった。6カ月ぶりの低水準だった前月から一転し、21年11月以来1年8カ月ぶりの高水準となった。大型物件の発売数が増加したことが寄与した。前年同月比では69%増だった。

23年7月に成約数が最も多かったのは、中央部カトンのコンドミニアム「グランド・ダンマン」で549戸。1,008戸が発売され、うち54%が成約済みとなった。販売価格の中央値は1平方フィート(約0.0929平方メートル)当たり2,519Sドル(約27万円)だった。

公営のエグゼクティブ・コンドミニアム(EC)の販売戸数は59戸。前月の19戸から3.1倍となった。前年同月は12戸だった。

現地の不動産仲介大手オレンジティー&タイのクリスティーン・スン調査・分析部門本部長は「7月は4件の大型民間住宅の発売があり、成約数が高水準となった。旧暦の7月(今年は8月16日~9月14日)を高額品の購入には不吉な月と考える消費者がいるため、住宅開発業者が発売時期を前倒ししたことも販売を後押しした」と説明した。

今後については、「1,000戸を超える大型民間住宅の発売が少なくなることが予想されるため、8月の成約数は減少する可能性がある」との見方を示した。

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