キャンプで防災学習 扇台小育友会 寝床作り、停電体験、救命訓練…

防災キャンプへ準備を整える育友会のメンバー=扇台小

  ●9月23、24日 児童と大地震想定で

 扇台小育友会は9月23、24日、同校で大地震の発生を想定した「防災キャンプ」を初めて実施する。お泊まり会と災害時の訓練を兼ねた企画で、子どもたちの思い出作りの場とするとともに、防災食の調理や寝床作り、停電体験などを通じて災害への意識を高めてもらう。当日は児童と保護者ら約200人の参加を想定しており、地域の防災力アップにつなげたい考えだ。

 キャンプは、同校下の避難場所に指定されている扇台小で1泊2日の日程で行う。

 実施計画によると、1日目は地震発生を受けて避難する形で町会ごとに学校へ集まり、日中は7テーマごとに防災に関する講座を受講してもらう。

 講座は簡易トイレの組み立て方、新聞紙を使ったスリッパ作りを含むサバイバル知識などで、防災食の調理法や水消火器、図上、救命救急の訓練も行う。

 夕食はアルファ米とめった汁の炊き出しとする。体育館でパーティションを使って寝床を作った後、停電が発生した想定で消灯し、就寝してもらう。テント持参の参加者については校庭での宿泊も可能とする。

 防災キャンプは頻発する地震や大雨災害を受けて育友会が考案。市危機管理課と市中央消防署高尾台出張所、自主防災会の協力を得て準備を進め、地域学校協働活動の一環で実施することになった。

 育友会は9月10日まで参加者を募集している。同会イベント委員会防災キャンプチームのリーダー平田真弓さん(42)は「防災を自分ごととして捉える機会にしてほしい」と話した。

 市によると、扇台校下には8月1日時点で3772世帯7670人が暮らしており、扇台小は災害時に地域防災活動の拠点となる拠点避難所に指定されている。

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