●障害物に衝突、けが人なし
15日午後5時44分ごろ、富山市中心部に位置する総曲輪通り商店街の車両進入禁止のアーケード内を軽自動車1台が走行し、国道41号を横切って車止めに衝突、停止する事故があった。運転手が具合を悪くしていると通行人が119番通報。運転していた70代男性が熱中症にかかっていたとの関係者の話があり、富山中央署が事故の原因や経緯を調べている。けが人はいなかった。
複数の目撃者によると、車は車両進入禁止の総曲輪通り商店街をグランドプラザ側から西へ向かって走行し、国道41号の横断歩道上を走って、複合商業施設ユウタウン総曲輪の敷地内にある障害物に衝突したとみられる。同乗者はいなかった。
現場近くの服飾店の従業員男性(38)は「大きな音は聞こえなかったが、店の前に車が止まったので何事かと思った」と驚いた様子で振り返った。店の外へ出ると、運転席に座っていた男性が気分を悪そうにしていたため声を掛けたところ、エンジンを掛けて発進しようとしたことから、慌てて制止した。男性を車から降ろして、近くのベンチで休ませた。
15日夕方の総曲輪通り商店街は仕事帰りの人や買い物客らで混雑していた。
富山中央署や富山市消防局によると、車にはねられた人はおらず、物損事故になるとみられる。男性は市内の病院に搬送された。同署は男性の回復を待って話を聞く。
搬送先の病院から連絡を受けて現場に駆け付けた知人女性は「男性は熱中症にかかっていた可能性があると医師から説明を受けた」と話した。女性は「人をはねていたら大変なことになっていた。迷惑をかけて申し訳ない。大ごとにならなくて本当に良かった」と語った。