先祖の霊供養 800年伝統の舞 茨城・石岡「真家みたまおどり」

「真家みたまおどり」で踊りを披露する踊り子=15日午前、石岡市真家の明円寺

茨城県石岡市真家地区で15日、先祖の霊を供養する念仏踊り「真家みたまおどり」が披露された。浴衣姿に花笠をかぶった住民42人が寺などを巡り、800年以上続くとされる伝統の舞を奉納した。

平安時代末期に、奈良県から同市真家の福寿院に伝わり、住民が先祖の霊の供養のため、寺で夜通し踊ったのが始まりとされる。新型コロナウイルスの影響で中止が続き、4年ぶりの開催となった。

住民たちは地区内の3カ所の寺と、戦没者忠霊塔のある園部地区コミュニティーセンターで、太鼓や笛に合わせて踊った。5度目の参加という真家立夏さん(16)、夕七さん(13)姉妹は「亡くなった人を供養する気持ちと、昔からの伝統を受け継いでいきたいという気持ちで踊った」と話した。

真家みたまおどり保存会の長谷川大洋会長(78)は「地区の若者や子どもは減少しているが、何とか後世につないでいきたい」と述べた。

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