富山県の立山青少年自然の家「求む!マイクロバス」 老朽化で廃車、子ども送迎に支障

1台となったマイクロバスでの送迎の様子=立山青少年自然の家

 立山青少年自然の家(富山県立山町芦峅寺)の送迎バス2台のうち1台が6月に老朽化で廃車となり、園児らの送迎に支障が出ている。コロナ感染が落ち着き自然体験活動の需要は高まっているが、運営団体の財政状況が厳しいため購入は難しいという。担当者は「年間約4300人の体験機会が失われてしまう。支援をお願いしたい」と話し、代わりとなるバスの無償提供や安価での譲渡を呼びかける。

 同施設には森林との触れ合いや沢歩きなどができる「トントンの森」があり、年間を通じて県内全域から多くの園児や児童らが訪れる。ニーズの回復を踏まえて昨年に約40人乗りの中型バスを1台取得し、約30人乗りのマイクロバスと2台をフル稼働させてきた。

 ところが、今年6月の車検で中型バスのシャシーが老朽化し、廃車にせざるを得ない状態だと分かった。現在はマイクロバス1台と同施設が所有する数台の乗用車で送り迎えしているが、運転手の確保に苦労している。本年度からは園児に加え、新たに小規模校の児童の送迎を始めたものの、それも難しくなった。

 同施設によると、廃車により約4300人の送迎に影響が出るという。運営する国立青少年教育振興機構の財政状況は厳しく、新たなバスを購入する資金はないとしている。同施設はホームページなどで、企業や団体、個人を対象に、使っていないマイクロバスまたは中型バスの無償提供か安価での譲渡を募っている。

 期限は9月末までで、諸経費は同施設が負担する。問い合わせは同施設、電話076(481)1321。

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