長崎・島原市「Hira Farm」のホワイトコーン 「半島産品アワード」でJTB賞 

受賞したホワイトコーン(「Hira Farm」提供)

 長崎県島原市広高野町の農場「Hira Farm」(平和徳代表)が生産している白いスイートコーンが、国土交通省主催の半島産品アワードで旅行大手JTB賞に選ばれた。副賞として香港のバイヤーとのオンライン商談会に招待される。
 同アワードは、国内の各半島地域の食のブランド化を進めようと、昨年度始まった。官民連携の実証事業で、同省の半島産品データベース(全634品)からJTBなどの参画10事業者が選定した。
 同農場の白いスイートコーンは「農家の経験と火山の恵みの結晶『ホワイトコーン』」。島原半島の火山が生んだ肥沃(ひよく)な土と湧水を使い、花粉の交雑を防ぐため専用ビニールハウスで栽培。糖度は約20度と通常の黄色いスイートコーンより高い。主な収穫時期は5月末~7月上旬だが、種をまく夏の暑さや秋の台風などから収穫が難しいとされる10月中旬~11月中旬にも、栽培技術を工夫し出荷している。
 JTBは選定理由について「生で食べられるコーンとして、日本産品を多く取り扱う現地香港系高級スーパーなどに注目してもらえる可能性がある」としている。同農場は既に約2年前から香港の日系、イギリス系スーパーと取引があり、平代表は「食を通じて香港からのインバウンド(訪日客)も呼び寄せられるようPRしたい」と話している。
 県内でほかに西海市西彼町の農業生産法人「大地のいのち」の加工品「やわらか干しいも もっちりいも」が昨年に続いて別の賞に選ばれている。

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