〈ジャパンテント〉 「家族」に別れ、再会誓う 加賀、能登でセレモニー

ホスト家族との別れを惜しむ留学生=19日午前11時、小松市内

  ●留学生、充実の3日間に感謝

 「第36回JAPAN TENT―世界留学生交流・いしかわ2023」(同開催委員会主催、北國新聞社特別協力)は19日、最終日を迎え、能登と加賀の10市にホームステイした留学生がホスト家族に別れを告げた。3日間寝食を共にした「日本の家族」に留学生たちは感謝の言葉を重ね、「また会いましょう」と再会を誓った。午後は金沢市に集合し、さよならセレモニーなどに出席した。

 小松市公会堂では「さよならセレモニー」が行われ、8カ国・地域の留学生14人がホスト家族と過ごした思い出を振り返った。公会堂の前には、英語や日本語で「ありがとう小松」「また会いましょう」と記した看板が設置され、留学生はバスに乗る間際まで記念撮影し、ホスト家族に何度も手を振った。

 インドネシア出身のイ・マデ・トゥグー・マヘンドラさん(21)=文化外国語専門学校=は「小松の新しい家族は親切で優しく、3日間では足りない。豊かな自然があり、伝統文化も体験できて、また小松に遊びに来たい」と笑顔で語った。

 かほく市役所前でもお別れ式が行われ、5カ国の6人とホスト家族が思い出を振り返った。キルギス出身のバク・トベコワ・グライムさん(22)=国士舘大=は「ホスト家族が浴衣をプレゼントしてくれたのがすごくうれしかった。一緒に食べたおすしもおいしかった。また遊びに来たい」と名残惜しそうに話した。

 輪島市で過ごした4カ国の留学生4人は市役所駐車場でホスト家族と記念撮影したり、抱き合ったりして別れを惜しんだ。ポーランド出身のセバスチャン・タルビエズさん(23)=国際武道大=は「天ぷらや流しそうめんがおいしかった。日本の習慣や文化に触れることができ、とても良かった」と話した。

 七尾市役所では留学生8人が1人ずつあいさつし、ホスト家族に感謝を伝えた。ベトナム出身のチャン・アイン・スアン・ニーさん(22)=亜細亜大=は「お茶など、日本ならではの体験ができてうれしかった」と満足そうな表情を見せた。

 午後からは金沢市の北國新聞20階ホールでメッセージフォーラムとさよならセレモニーが行われた。

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