LRT認可後初、乗客乗せ発進 地元住民ら向け試乗会 開業まで1週間 

LRTの試乗を終え、下車する参加者たち=19日午後0時15分、宇都宮市清原工業団地

 宇都宮市と芳賀町などが進める次世代型路面電車(LRT)の開業まで1週間となった19日、関係者向けの「ライトライン試乗会」が同市清原工業団地の清原地区市民センター前など3カ所のトランジットセンターを起点に始まった。運輸開始認可後初めて、車両が乗客を乗せて軌道を走行した。

 清原地区市民センター前午前10時26分発、宇都宮駅東口行きには同地区の自治会関係者約50人が招待された。雷をイメージした黄色い車両がホームに入線すると、参加者らはスマホを掲げて写真や動画を盛んに撮影し、車両に乗り込んだ。

 試乗は、路線のほぼ中間に位置する同市民センター前と宇都宮駅東口を往復する半周コースと、そのまま終点の芳賀・高根沢工業団地を往復する1周コースが設定され、それぞれ約1時間、1時間50分の短い旅を楽しんだ。半周コースで試乗した宇都宮市竹下町、無職石川芳二(いしかわよしじ)さん(80)は「静かで眺めも良く、高齢者にもやさしいです。開業したら駅に行くときに乗ります」と満足そうだった。

 清原地区市民センターの金子正明(かねこまさあき)センター所長は「開業を機に清原地区を盛り上げたい」と話した。

 試乗会は25日まで連日開かれ、約1200人が試乗する。

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