両軍死者、計19万人と報道 米推計、昨冬以降に急増か

迎撃したミサイルの破片で全焼し、崩れ落ちた巨大ショッピングセンターの屋根=16日、ウクライナ南部オデッサ(共同)

 【キーウ共同】米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は18日、ウクライナによるロシアへの反転攻勢が続く中、両軍の死傷者が計50万人に迫ったと報じた。複数の米当局者の推計として伝えた。死者はロシアが約12万人、ウクライナが約7万人に上り、合計で約19万人。負傷者はロシア17万~18万人、ウクライナ10万~12万人と見積もった。

 米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は昨年11月、侵攻開始から約8カ月間で、死傷したロシア兵は10万人を超えたとの見方を示し、ウクライナの死傷者も同水準の可能性があると発言。両軍死傷者は昨冬以降、急増しているもようだ。

 ウクライナは6月上旬に反転攻勢を始めたが、防御を固めたロシアに苦戦している。同紙は、侵攻開始から約1年半で、ウクライナが失った兵士はベトナム戦争での米兵死者数、約5万8千人を上回ると指摘した。

 両国ともに死傷者数を積極的に公表していない。米当局の推計は、衛星写真や通信傍受、現地からの報道などを根拠にしているという。

© 一般社団法人共同通信社