【カンボジア】縫製品輸出は今年後半も低迷=業界団体予想[繊維]

カンボジアで2023年下期(7~12月)、主要産業である衣料品、履物、旅行用品の製造業の成長ペースが鈍化する見通しだ。世界的な景気低迷を背景に、上期に続いて輸出が減少するとみられている。クメール・タイムズ(電子版)が伝えた。

衣料品などの製造業の成長が鈍化するとの見方を示しているのは、カンボジア繊維・衣料・履物・旅行用品協会(TAFTAC、旧GMAC)だ。同協会のコン・サン会長が、今年上期の衣料品、履物、旅行用品の輸出額は世界経済の動向を受け、前年同期比で2割近く減少したと説明。ベトナムやバングラデシュなど他国との競合も影響し、下期も輸出の低迷傾向が続くとの見方を示した。

一方で商業省のペン・ソビチート報道官は、カンボジア企業への発注は順調に推移しており、年末に向けて輸出は増加傾向をたどるとコメントした。

カンボジアには、縫製工場が802カ所、靴工場が140カ所、旅行用品工場が134カ所ある。今年1~7月の衣料品輸出額は前年同期比約20.0%減の44億米ドル(約6,400億円)、靴の輸出額は同22.7%減の8億800万米ドルだった。

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