佐野や足利など3消防が合同水難救助訓練 高校生もボートから初参加

流された人の救助訓練を行う高校生

 【佐野】佐野と足利、群馬県館林市の消防本部は18日、船津川町の渡良瀬川河川敷で合同水難救助訓練を実施した。佐野高ボート部と佐野東高ウォータースポーツ部ボート班の生徒も初参加した。

 訓練は、水難救助技術の向上と近隣消防本部との連携強化を図ることが目的。河川敷でバーベキューをしていた6人が川に流された想定で実施し、約90人が参加した。

 ボートの練習をしていた生徒が溺れかけている男性をボートから救助し、119番をした。複数人が行方不明となり捜索が広範囲に及ぶことから、通報を受信した佐野の署員が足利、館林の各消防と県消防防災ヘリに応援を要請。救命ボートやドローンも活用し、上空や水上から捜索活動を展開した。防災ヘリからの救助も行った。

 佐野東高1年、飯田真生(いいだまお)さん(15)は「流された人をボートから救助したのですが、重くて力を抜くと流されそうになった」と振り返った。

 佐野市管内の水難救助出動件数は、台風19号による甚大な被害が起きた2019年は24件。20、21年が2件で、22年も1件起きている。佐野市消防本部の齋藤光昭(さいとうみつあき)警防課長は「訓練を重ね、いざというときに各消防と協力して救助したい」と話した。

訓練に参加した県消防防災ヘリ
救助訓練を行う県消防防災ヘリ

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