みやびな音色、古民家に 茂木の棚田プロジェクト 大学生らが鑑賞会

古民家「早坂の家」で開かれた雅楽の鑑賞会

 【茂木】小深の早坂の棚田を復田し稲作に取り組む県内の大学生グループ「棚田復活プロジェクト」がこのほど、同所の古民家で雅楽の鑑賞と体験会を開催した。

◇ほかにもWeb写真館に写真

 同グループは2017年冬から2アールの休耕田を借りて自然農法でコメを作り、今年は大豆も栽培している。

 県の補助が切れた後の活動費を賄おうと、今年30万円を目標に行ったクラウドファンディングに成功。それを記念して、稲作に古来ゆかりが深い雅楽を結び付け、東京の国学院大生の雅楽サークルと雅楽演奏グループから計7人を招いた。

 同プロジェクトから代表の宇都宮大工学部3年伏本遥(ふしもとはるか)さん(21)ら約10人、一般から参加者5人も加わり、棚田近くの築150年の「早坂の家」で篳篥(ひちりき)と電子ピアノによる演奏と、笙(しょう)や龍笛(りゅうてき)などを加えた5種の雅楽器で雅楽「越天楽(えてんらく)」を楽しんだ。

 高根沢町大谷、宇塚律子(うづかりつこ)さん(67)は「神社で流れる雅楽が好きだが、生で聴くのは初めて。心地よくて落ち着く」と喜んでいた。

 演奏後には学生たちが音出しにチャレンジするなどして、雅楽器の魅力に触れた。

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