「かなえたい夢 人に話して」 東京パラ車いすバスケ銀・鳥海連志 長崎市で講演 競技の体験、実演会も

「異なれ」をテーマに講演する鳥海連志=長崎市、長崎医療技術専門学校

 2021年東京パラリンピック車いすバスケットボール男子で銀メダルに輝いた日本代表のエース鳥海連志(神奈川ヴァンガーズ、大崎高出身)が19日、長崎県長崎市の長崎医療技術専門学校で「異なれ」をテーマに講演した。
 同校のオープンキャンパスの一環で約60人が聴講した。「異なれ」は昨年出版した自伝のタイトル。鳥海は競技を始めてからの成長や挫折について話し、夢に向かって努力する中で「かなえたい夢をたくさんの人に話して応援してもらうことが大切」と強調した。リハビリの経験を基に「理学・作業療法士として体だけでなく心もメンテナンスできるようになってほしい」と呼びかけた。
 スタッフとして参加した同校1年の志田彩花さんは「目標に向かって努力を続ける大切さを学べた。自分も人を笑顔にできる作業療法士になりたい」と目標を口にした。
 講演終了後、長崎県障害者スポーツ協会と車いすバスケットボールチーム「長崎サンライズ」の協力で、競技の体験、実演会もあった。参加者は車いすの扱いに苦戦。一緒にプレーした鳥海のシュートや車いす操作のレベルの高さに感嘆の声が上がっていた。体験した活水高3年の伊東莉音さんは「力加減で車いすの進む方向が変わって難しかった」と笑顔で話した。

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