「対馬の盆踊」太鼓に合わせ 無形文化遺産登録後、初めて奉納 起源は15世紀

無形文化遺産登録後、初めて盆踊りを披露した三根上里地区の住民ら=対馬市峰町

 昨年11月、民俗芸能「風流踊(ふりゅうおどり)」の一つとして、国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産に登録された「対馬の盆踊(ぼんおどり)」が17日、長崎県対馬市峰町三根上里地区で、登録後初めて奉納された。
 対馬の盆踊は、同市厳原町曲と阿連、峰町の三根上里と吉田の4地区の盆踊りで構成。起源は15世紀までさかのぼるとされ、2列縦隊を基本隊形に踊る形式などが伝わる。
 17日は、地元住民らでつくる「三根上里盆踊り保存会」が、地区の寺「阿弥陀(あみだ)院」の境内で、先祖供養の盆踊りを奉納。父の敵を討つため、娘が武士になぎなたで立ち向かう仕組み踊りなどの演目を唄や太鼓に合わせて披露した。
 保存会の永留安生会長(74)は「登録後初めて全演目を奉納できてうれしい。担い手不足が課題だが、後進の育成を頑張りたい」と話した。

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