アルテタ監督、冨安へのカード提示に苦言「ストップウォッチを持ってプレーする必要がある」

写真:スローイン時の遅延行為とアイェウへの微妙なファウルで退場となった冨安

プレミアリーグ第2節のクリスタルパレス戦でアーセナルの日本代表DF冨安健洋が退場処分を受けたことを受け、ミケル・アルテタ監督が審判員の判定に苦言を呈した。イギリス『BBC』電子版が伝えている。

アーセナルはノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴーアのPKでこの試合に勝利したものの、先発出場した冨安は60分、スローインの際に遅延行為を取られて1枚目のイエローカードを提示され、その7分後には相手へのファウルで2枚目のイエローカードが出されて退場となった。

1枚目のイエローカードの場面では、当初はドイツ代表FWカイ・ハヴァーツがボールを持って一度スローインをする仕草をした後に冨安に渡し、冨安もボールを構えながら相手を探して前方に投げたところ、遅延行為を取られてイエローカードが提示された。冨安がボールを受け取ってから投げるまでの時間はわずか8秒ほどだった。

アルテタ監督は試合後、『BBC』電子版の取材に対して次のように語った。

「彼がどれだけボールを持っていたというのか。わずか8秒ぐらいだったと思う。今後はストップウォッチを見ながらプレーする必要があるかもしれない。選手たちが遅延行為を理由で退場になり始めたら――今日の退場劇は、アディショナルタイムが15分も取られて試合終了が遅れることよりも衝撃的な出来事になるかもしれない」

現役時代にリヴァプールでプレーしたジェイミー・キャラガー氏も、この件についてコメントしている。

「冨安には同情する。彼が遅延行為を行ったとは思えない。ボールを受け取りに行っただけだ」

プレミアリーグでは今シーズン、遅延行為と審判員への異議に対して今まで以上に厳しく取り締まるように規程の変更がなされた。それにより、開幕節と第2節までの合計では遅延行為で14枚、異議で18枚のイエローカードが提示された。昨シーズンはこれらの行為に対するイエローカードはシーズン全体で174枚だったのに対し、今年は2節ですでに32枚。このままのペースでカードが提示されると、シーズン全体で608枚に達する計算になるという。

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