犬が散歩中に雑草を食べるのはなぜ?やめさせるべき?その理由や潜む危険性までを徹底解説

犬が散歩中に雑草を食べてしまう…その理由は?

犬が散歩中に雑草を食べている様子を見て、ギョッとした経験を持つ飼い主さんは少なくないでしょう。なぜ犬たちは雑草を食べてしまうのでしょうか。主に以下のような理由が考えられます。

  • 好奇心から口で雑草を調べている
  • 草の食感が好き
  • 胃腸の不調を改善しようとしている
  • お腹が空いている

他にもお家に帰りたくないから雑草を食べることで時間を稼いでいる、と感じる飼い主さんもいるようです。

しかし、ここで心配なのが雑草を食べることで起こり得るリスクです。犬たちは雑草を当たり前のように食べることがありますが、雑草を食べる行為には問題ないのでしょうか。

雑草を食べてしまう愛犬の行動はやめさせるべき?リスクは?

雑草を食べてしまう愛犬の行動は、飼い主から見て「大丈夫なの?」と不安に感じますよね。ここでは、雑草を食べてしまう愛犬の行動をやめさせるべきなのか、考えられる危険性などを解説します。

1.安全な雑草であれば問題なし!

雑草を食べるという行為は、犬にとってごく自然な行動です。そのため、雑草を食べる行為自体には特に問題はなく、雑草にも毒性などがない場合はそのまま食べてしまっても心配は要りません。

ただし、あまりにも雑草を食べている場合は胃腸に不調が見られたり、犬自身が何らかの違和感を覚えて草を食べている可能性が疑われます。しばらく注意深く様子を観察し、異常がないかチェックしましょう。

2.除草剤がまかれている場所の雑草は食べさせないで

住宅街の場合、定期的に雑草を駆除するために除草剤がまかれることがあります。除草剤は犬にとって有毒な成分が含まれており、摂取してしまうと嘔吐や下痢、痙攣、食欲低下などの中毒症状を引き起こす危険性があります。

最悪の場合、除草剤をまかれた雑草を食べてしまい、死に至るケースも報告されています。除草剤をまく際は、近隣に手紙が投函されたり貼り紙が掲示されたりするため、自治体の掲示板や回覧板、ポストの中なども逐一チェックしておきましょう。

もしも知らずに食べてしまい症状が現れた場合は、すぐに動物病院へ行き、診察や検査などの適切な処置を受けてください。

3.毒が含まれている植物を食べさせるのは絶対NG

花壇や公園などに植えられている植物の中には、犬が摂取してしまうと中毒症状を引き起こし、最悪の場合には死に至る危険性のある植物も多くあります。

  • アサガオ
  • アジサイ
  • チューリップ
  • アロエ
  • ポトス
  • イチョウ
  • キキョウ
  • スイセン
  • スズラン
  • つつじ

以上が道端の花壇や公園の花壇などでよく見られる、犬にとって毒性の高い植物です。

そもそも花壇に植えられている花や植物を食べることはマナー違反ですが、他にも毒性のある植物は多くあるので、植物に含まれている毒について知識がないという場合は、愛犬が雑草や植物を食べてしまう行為を止めるべきでしょう。

4.草が生い茂っている場所は寄生虫が潜んでいる可能性も

草が生い茂っている草むらを楽しそうに駆けている犬を見かけることが多くありますが、草が生い茂っている場所は、寄生虫やダニ、ノミが潜んでいる可能性が高いです。

そのような場所に入るだけでも寄生されてしまったり、感染症を患ってしまうリスクが高まりますが、雑草を食べてしまうと体内に取り込んでしまう恐れがあるため、より危険です。

なるべく手入れが行き届いていない草むらなどには入らないように注意しましょう。

まとめ

いかがでしたか。犬が散歩中に雑草を食べる行為自体は、犬にとってごく自然な行動です。

しかし、道端に生えている雑草にはさまざまな危険が潜んでいます。除草剤や毒性のある植物など、「自分では判断できない」という場合は、雑草を食べさせないよう気をつけましょう。

(獣医師監修:寺脇寛子)

© 株式会社ピーネストジャパン