札幌高裁も再雇用拒否は無効 組合活動巡り

 北海道函館市の「函館バス」労働組合委員長黒滝浩二さん(62)が、組合休暇を組合員に不正取得させたとして再雇用を拒んだ会社の対応を違法と訴えた訴訟の判決で、札幌高裁は22日、一審函館地裁の判決を支持し、再雇用拒否を無効として地位を認めた上で、一審判決後の期間も含めた未払い賃金約527万円の支払いを命じた。

 同社は「組合休暇を役員に限定する労使合意があった」と主張したが、大竹優子裁判長は認めず、就業規則の懲戒事由にも当たらないと指摘。その上で「再雇用拒否は社会通念上、相当とは認められない」と判断した。

 黒滝さんは21年に定年を迎え、現在も委員長を務めている。

© 一般社団法人共同通信社