武田(山形中央高)日本代表選出 野球U-18W杯「勝利に貢献したい」

初の国際舞台に向けて意気込みを語る武田陸玖(山形中央)=県庁

 日本高野連は22日、台湾で31日に開幕するU―18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)に出場する高校日本代表選手20人を発表し、山形中央の武田陸玖投手が選ばれた。県勢の代表入りは2013年の日大山形の奥村展征内野手(現・ヤクルト)以来。

 武田は最速147キロの直球が武器の左腕で、広角に打ち分ける柔らかい打撃も持ち味。2年続けて山形大会決勝で敗れるなど甲子園出場はかなわなかったが、4月の代表候補の強化合宿で存在感を示すなど、投打に評価が高い。背番号は11に決まった。

 この日は山形中央の佐藤裕恒校長、多田貞春部長とともに県庁を訪れ、高橋広樹県教育長に代表入りを報告した。武田は「投打のどちらでも求められる役割を果たし、日本の勝利に貢献したい」と意気込み、「代表の自覚を持ち、学校の仲間や応援してくれた方々の期待に応える活躍を見せる」と力を込めた。プロも注目する逸材は進路について「日本代表の試合が終わってから、じっくり考えたい」とした。

 代表には今夏の全国選手権大会で決勝に進んだ仙台育英(宮城)から4人、慶応(神奈川)から1人が選ばれ、花巻東(岩手)の注目スラッガー佐々木麟太郎内野手は外れた。昨年に続いて指揮を執る明徳義塾(高知)の馬淵史郎監督は「日本の勝機は投手を中心とした守りと走力を最大限生かした緻密な野球に実践にあると実感している」などとコメントした。

 武田は23日から首都圏での代表合宿に合流し、28日の大学日本代表との壮行試合(東京ドーム)などを経て、現地入りする。チームのアシスタントコーチには酒田光陵の加藤勇次監督も選ばれた。

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