西九州自動車道 天神山トンネル貫通 佐々-佐世保大塔 全線4車線化は2027年度予定

鏡開きで天神山トンネルの貫通を祝った関係者ら=佐世保市内

 西九州自動車道佐世保道路の天神山トンネルの貫通式が22日、現地であった。4車線化事業が進められている佐々インターチェンジ(IC)-佐世保大塔ICの一部で、同区間の4車線供用開始は2027年度を予定している。
 天神山トンネルは佐世保市天神と大黒町を結ぶ全長909メートル。4車線化事業対象区間にある二つのトンネルのうち、初めて掘削が完了した。工事は安藤・間が受注し、21年12月に掘削を開始。23年8月4日に貫通した。発注者の西日本高速道路(NEXCO西日本)九州支社によると、トンネル全線にわたって、周辺に家屋があるため騒音や振動への配慮が必要な難しい工事で、ダイナマイトは使わずに全て重機で掘削したという。
 貫通式には宮島大典市長や行政関係者、地域住民ら約80人が出席。発注者を代表して同社佐世保工事事務所の大岡慶巳所長は「(トンネル貫通は)4車線化事業進捗(しんちょく)の大きな弾みになる。27年度の全線4車線化完成を目標に事業を進める」とあいさつした。宮島市長は「市としても一日も早い完成に向け、事業協力していく」と述べた。関係者らは貫通点で握手を交わしたり、鏡開きの後、乾杯したりして祝った。
 今後、トンネルの内壁工事などを進める。

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