大井川の護岸工事が井戸に影響か…水量が減少 イチゴ農家は悲鳴 苗が枯れる被害も(静岡県島田市)

静岡県島田市で大井川の護岸工事が行われた後、複数の井戸の水量が減少するなど、影響が出ていることがわかりました。農家からは悲鳴が上がっています。

工事を発注した静岡河川事務所によりますと、大井川の護岸工事は島田市神座で2020年から2年間、大井川の浸食を防ぐために行われました。工事に伴い一時的に井戸の水が出にくくなることが予想されたため、静岡河川事務所は、影響が出た井戸について、水道への切り替え工事を実施しました。その後、井戸の水位は回復して元通りになる計画でしたが、今も13か所の井戸の水が出にくくなっている状態だということです。

なぜ、井戸の水が枯渇しているのか。取材に対し、静岡河川事務所は「原因が特定できていない」と説明しました。

(国土交通省 静岡河川事務所 桃木優一 副所長)

「原因が河川工事か、河川の状態なのかはっきりしていない。(原因については)申し上げることができない状況」

原因は特定できていないものの、大井川の護岸工事は10月から再開される予定となっていて、地元の農家からは不満の声が上がっています。

(ありすふぁーむ 渡瀬 豊 代表)

「出ていた水が出なくなったので、井戸から水が出るようにしてほしい。苗が枯れたので補償もしてほしい」

イチゴを栽培しているこちらの農家では、水が少なくなった影響で十分な水が供給できずに苗が枯れ1500万円以上の被害が出ています。静岡河川事務所は今後、井戸をさらに掘るなどして地下水を確保する対策を予定しています。

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