キリコ15基、市街地乱舞 輪島、勇壮に重蔵神社大祭

ずらりと並んだキリコ=輪島市マリンタウン

 輪島大祭の一つである重蔵神社大祭は23、24日、同市河井町などで行われた。通常開催は4年ぶりで、23日夜はキリコ15基が市街地を勇壮に乱舞し、住民らを熱狂の渦に巻き込んだ。

 午後8時ごろ、各町会や団体のキリコが次々と境内に集まった。「ヤッセー、ヤッセー」の掛け声と太鼓や笛が鳴り響く中、激しく回転するパフォーマンスで見物客を沸かせた後、神輿を先頭に、大たいまつが立つマリンタウンへ繰り出した。

 ずらりと並んだキリコの前で、たいまつが燃え上がり、炎とともに倒れ込むと、最上部に付けられた縁起物の御幣を若者が奪い合い、祭りの熱気は最高潮に達した。24日は神輿が巡った。

  ●修復6基お披露目

 15基のキリコのうち、6基は昨年、文化庁の補助金を受けて、漆の塗り替えや金箔(きんぱく)の張り直しなど大掛かりな修復が行われた。輝きを取り戻したキリコを初めて担いだ若い衆は気勢を上げ、同級生組織の「智翔(ちしょう)會(かい)」の畝和弘幹事長(55)は「ピカピカになったキリコにみんな大満足だった」と喜んだ。

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