きらめく豪華山車 新庄まつり開幕

きらびやかな山車が練り歩き、市民や観光客を魅了した新庄まつりの宵まつり=新庄市

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産の新庄まつりが24日夜、新庄市で開幕し、宵まつりが繰り広げられた。新型コロナウイルス禍前の規模での通常開催となり、きらびやかな山車(やたい)19台が市中心部を練り歩き、大勢の市民や観光客が見入った。

 山車行列は午後6時半にJR新庄駅前通りでスタート。各町内若連が歌舞伎や歴史物語を題材に制作した山車に光をともして進み、周辺部の囃子若連が笛や太鼓のまつり囃子で盛り上げた。新庄駅前ふれあい広場アビエスには4年ぶりに観覧席が設けられ、3千席を多くの人が利用。さいたま市から訪れ観覧席で楽しんだ高嶺茂子さん(77)は「人形の表情がいい。引き手の子どもたちやお囃子もすごかった」と喜んでいた。

 新庄まつりは1756(宝暦6)年、新庄藩5代藩主戸沢正◎(まさのぶ)が飢饉(ききん)に苦しむ領民を励ますため、天満宮の祭礼として始めたとされる。25日の本まつりは午前から神輿(みこし)渡御や山車行列を行い、最終日26日の後まつりでは市中心部に山車が飾られる。

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