月山ダム、ひんやり別世界 鶴岡・管理用通路は18度、見学OK

気温18度。涼しさ全開の管理用通路=鶴岡市・月山ダム

 酷暑が続く今夏。鶴岡市の最高気温は連日、35度前後を記録している。8月、30度を下回ったのはこれまでにわずか1日。涼しい場所はないものか。市中心部から車を40分ほど走らせ、鶴岡市上名川の月山ダムを23日に訪ねた。

 月山ダム管理所に電話し、見学を申し込んだ。インフォメーションホールスタッフの酒井弥生さんの案内で、午後1時過ぎ、ダム最上部の通路を歩き、堤体内に入った。

 ダム頂上付近の気温は32度。ここからエレベーターに乗って52メートル下の管理用通路に向かった。扉が開いてすぐ、壁に設置されている温度計を見ると「18度」。ひんやり感が体全体を包んだ。

 この日の同時刻、平地の鶴岡市は36.1度。気温差は18度。別世界だ。「こんなに秋が待ち遠しいと思ったのは初めて。ここは年間を通して一定温度で、冬は逆に暖かい。ダム見学で少しでも涼んでいただけたらうれしい」と酒井さん。

 ダム見学はダムを知ることで親しみを感じてもらおうと、長年受け入れている。月山ダム管理所によると、見学者は例年、年間約2万人。今年は8月22日までに1万6723人が訪れた。谷山雅洋専門官は「これだけ暑い日が続くのも珍しい。今年も2万人は超えると思う」と話す。

 月山ダムは2001年に完成した。高さ123メートル、長さ393メートル。貯水容量は6500万立方メートル。東京ドーム52杯分という。見学の受け付けは午前9時~午後4時。問い合わせは同管理所0235(54)6711。

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