貝毒への有効策を探る 研究者ら、勉強会で微生物活用など紹介

微生物を使ったまひ性貝毒対策を説明する西谷豪准教授

 産学官金の連携組織「さんりく養殖産業化プラットフォーム」(佐藤正一代表)の勉強会は23日、釜石市平田の岩手大釜石キャンパスで開かれ、漁業関係者らが県内で猛威を振るう貝毒の対策に理解を深めた。

 オンラインを含め約40人が参加。東北大大学院農学研究科の西谷豪准教授(海洋微生物学)は、微生物を使い、まひ性貝毒の原因となる有毒プランクトンを死滅させる研究を説明した。

 微生物は西谷准教授ら研究グループが大阪湾で発見。別海域の本県で海水をくみ陸上の水槽で試験する予定で「非常に高い効果と、ほかのプランクトンに影響しない安全性がある」と述べた。地元の承諾があれば海洋散布も視野に入れる。

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