車いすテニス小田凱人 日本発「世界を変える30歳未満」選出 「少しずつ世界が変わっていく選手に」

車いすテニス男子シングルスで、四大大会の全仏オープン、ウィンブルドン選手権を史上最年少で制したプロ車いすテニスプレイヤーの小田凱人(ときと、17=東海理化)が25日、グローバルビジネス誌「Forbes JAPAN」が選ぶ「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023」に選ばれ、都内で受賞者発表セレモニーに出席した。

同誌が発表する日本発の「世界を変える30歳未満」120人の一人に選ばれた小田は、5人組バンドのKroi(クロイ)、男女8人組コントユニット・ダウ90000主宰の蓮見翔、モデル・文筆家のシャララジマ、株式会社PoliPoli代表取締役CEOの伊藤和真氏、ウェアラブルエージェントクリエイターのきゅんくんらとともに登壇。「世界を変えるアンダー30と、僕としてもビビッと来るワードが入った、数年前から意識していたワードが入った賞なので、すごいうれしい」と笑顔を見せた。

車いすテニスの第一人者だった国枝慎吾さんが2023年1月に引退。後継者として期待される小田は、6月の全仏オープン車いす部門男子シングルスで17歳1カ月2日のグランドスラム史上最年少優勝、最年少世界ランキング1位(17歳1カ月4日)を達成。7月のウインブルドンも大会史上最年少で制した。「僕も常に最年少記録を更新したり、そもそも車いすの人がこういう場に来るっていうことも、今までは当たり前ではなかった。僕がいろんなことにチャレンジしていくことで、少しずつ世界が変わっていくような、変わっていけるような選手を目指して頑張っていきたい」とスピーチした。

2024年のパリパラ五輪にも期待がかかる小田は、今後の夢を「生涯グランドスラム。次が全米オープンで、その次が全豪オープン。二つ取ればグランドスラムが達成できる。今一番意識してやっている」と掲げる。まずは9月の全米オープンが控えるが「トップをまた目指して。負ければ(世界ランキング)2位になってしまうと思うので、優勝はマストだと思っている」と意気込んだ。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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