山道歩いて現代アート体感 六甲ミーツ・アート26日開幕 国内外で活躍する作家らの作品50点展示 神戸

加藤美紗さんが水を入れた柔らかいオブジェ約700個で構成した作品「溢(あふ)れる」=神戸市灘区六甲山町、六甲高山植物園(撮影・鈴木雅之)

 神戸市の六甲山上を現代アートで彩る祭典「六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond(ビヨンド)」が26日、開幕する。14回目の今年は、緑豊かなハイキングルートを歩きながら鑑賞できる「トレイルエリア」の新設などで内容を充実し、国内外で活躍する作家ら50組の約50点を並べる。

 六甲山観光などが主催する。テーマに「表現の向こう側(にあるもの)」を掲げ、異なる価値観との共生を試みるアートに光を当てる。

 トレイルエリアには、山荘で実際に育まれた恋愛が題材の作品などを配した。ROKKO森の音ミュージアムでは、会期後も三梨伸さんらの彫刻4点を飾る野外ゾーンを新設。神戸市出身の俳優・ダンサー、森山未来さんがキュレーターとなるパフォーマンスの映像も9月16日から上映する。

 建築家安藤忠雄さんが設計した風の教会では、現代美術家で京都芸術大教授の椿昇さん=西宮市在住=が、空間いっぱいにゴリラのような形に布を膨らませた作品を展示し、テクノロジーの進展に伴って暴走する人類の未来を問う。

 11月23日まで。会期中無休(六甲山サイレンスリゾートのみ休業日あり)。山上で販売する鑑賞パスポートは中学生以上3千円など。六甲ミーツ・アート芸術散歩事務局TEL078.891.0048 (小林伸哉)

© 株式会社神戸新聞社