宇都宮市、女性PRキャラ「公式ではない」 LRT、セーラー服姿でPR SNS上で賛否両論

宇都宮市役所

 宇都宮市は24日、X(旧ツイッター)で運用されている「宇都宮市産業PRキャラクター」を名乗るアカウントについて、公式サイトで「宇都宮市の公式アカウントではない」との見解を示した。若い女性をモチーフにしたイラストなどでPRする手法を執っており、交流サイト(SNS)上では「性的表現」や「(批判的な意見は)萌え絵的なものに対する罵詈雑言」など、賛否が巻き起こっていた。

 このアカウントは、「蒼空はるか 宇都宮市産業PRキャラクター」。プロフィルでは「底抜けに明るくて元気な女の子」と紹介されており、水着やセーラー服姿のイラストが複数公開されている。これまでの投稿には、26日に開業する次世代型路面電車(LRT)の宇都宮芳賀ライトレール線をPRする内容などがある。

 21日に投稿された、LRTの車両を背景としたイラストには「当該コンテンツは宇都宮市の許諾を得た上で民間有志によって非営利運営されています」とただし書きが添えられている。

 一方、この投稿などに対するSNS上の反応は賛否両論がある。「未成年を性的に扱うのはやめろ」「LRT新規開業という先進性とは真逆の使い古された女性蔑視」などと否定的なコメントが寄せられた半面、「こういう表現が若い人にとって主流であることを理解できていない」「イラストレーターに好きな服装を描かせてあげてもよい」と擁護するコメントもある。

 さまざまな賛否が巻き起こる中、宇都宮市は24日、公式サイトに「SNSにおける宇都宮市に関する情報発信について」と題した文章を掲載。「当該アカウントに掲載されているキャラクター、イラスト、コンテンツなど全ての情報発信に関して本市の協力の事実はない」とする立場を表明している。

 また、このアカウントの運用者に対しては「イラストを用いて本市のPRにご尽力頂いていることと存じます」としつつも、「当該アカウントからの発信は本市の公式な意思・見解ではないことをご理解いただきますようお願いいたします」と強調。市公式アカウントから情報を発信する立場を鮮明にした。

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