パスポート取得に助成 富山県、空港の利用増へ検討

 富山県は、県民のパスポートの取得費用を助成する制度の創設を検討している。海外渡航の需要を増やし、富山空港の国際線定期便の早期再開につなげるのが狙いで、9月補正予算案に関連費用を盛り込む考え。新田八朗知事が25日、県議会自民党新令和会の要望に答えた。

 要望は冒頭を除き非公開で、新令和会によると、助成費用は半額分を想定し、取得後に富山空港を利用することを条件とする。知事は「仲間と複数人で申請してもらえるといい」と話したという。

 富山空港の国際線定期便は台北、大連、上海、ソウルの4路線で、このうちソウルは日韓関係悪化の影響で2019年末に県内支店を閉鎖。台北と大連は20年春から運休が続く。運航会社は再開に向け、県内から海外を訪れる「アウトバウンド」の需要拡大を求めていた。

© 株式会社北日本新聞社